笑い療法士の誕生と今後についてのメッセージ 

社)癒しの環境研究会(理事長=高柳和江)では、『笑い療法士』の認定を2005年10月23日に行い、第1回の認定者として49人を3級に認定しました。2013年に認定した9期生までで、およそ670名が全国各地で実践を重ねています。

この笑い療法士とは、笑いをもって自己治癒力を高めることをサポートする人のことです。笑いは、人が幸せに生きることを支え、また病気の予防にもつながっていきます。そうした笑いをひきだすのが「笑い療法士」です

。 笑い療法士は癒しの環境の理念から生まれました。 そこにいるだけでほっとして元気になる。これが癒しの環境の基本です。落ち着いた環境でその人らしい生き方を取り戻せば、ふつふつと自分の力が湧いてくるのです。患者さんがどんなに落ち込んでも、自己治癒力が高まるこうした環境を提供していきたい。この理念から、笑いによって自己治癒力を高める笑い療法士の活動が始まったのです。

患者さんやストレスをたくさん抱えている人は、笑おうと思ってもなかなか笑えません。その人といると、いつの間にか笑っている。笑い療法士とは、笑いの感染力が強い人のこと。心温まる笑いを引き出すのが笑い療法士です。特別な療法があるわけではなく、笑い療法士のメソッドは、各自が相手と心の交流をするなかで模索していくものと考えています。ここで重要なことは、単に援助の手をさしのべることではなく、その人自身の生きる力を引き出すことです。

その人といると、いつのまにか笑っている――。笑い療法士とは、笑いの感染力が強い人のこと。そのような人を、社会にどんどん送り出していきたいと考えます。

そして、もっとも大切なことは、笑い療法士がそれぞれに地道な活動を長く続けること、質を高めることです。私たちは、この課題に全員が一致して取り組みたいと思います。


  癒しの環境研究会代表世話人  高柳和江

「笑い療法士」認定評価委員会
委員長:山崎陽子(童話作家・ミュージカル脚本家)
委 員:田辺 功(ココノッツ・元朝日新聞編集委員)
委 員:土井章弘(一般財団法人 操風会 岡山旭東病院・院長)
委 員:高柳和江(癒しの環境研究会・理事長)

■笑い療法士とは
笑い療法士は笑いで患者さんの自己治癒力を高めたり、または笑いをもって病気の予防をサポートする人のことです。医療や福祉の現場に、また社会全般に笑いを広げること、また実際に笑いを提供している人を発掘し、さらにがんばっていただくことが認定の目的です。 医療・福祉関係者(医師・看護師のほか、仕事で病院や施設に出入りしている人すべて)のほか、医療笑費者(患者さんを笑わせている患者さん)やその家族、一般の方も参加していただいています。まわりの人々をワッハッハッと笑わせるだけでなく、「その人がいるだけで空気が変わる、社会が楽しくなる人」も対象といたします。

■笑い療法士の資格
3級:笑い療法士の理念を理解し、熱意のある人。
2級:笑い療法士として十分な実績をもつ人。
1級:笑い療法士として社会に貢献し、とくにすぐれた実績があると認められた人。

■認定の方法
笑い療法士の資格は、癒しの環境研究会に設置された「笑い療法士認定評価委員会」が審査し、認定します。癒しの環境研究会の研究会に参加し、笑い療法士講習とフォローアップ研修を受け、合格すれば認定されます。

■笑い療法士の実践
・日常的に笑いをひきだす
・心にしみる温かな笑い――安全・安心が基本
・笑いを感染させる力が強い
・特に場所を選ばなくてできる
・パフォーマンスは必ずしも必要ない
・特にグッズを必要としない

〈笑わせるのではなく、笑いをひきだす。それが笑い療法士です。〉



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