会からのお知らせ
最終更新:2013年 10月7日 月曜日
◆第55回 癒しの環境研究会『退院後のプロセスケア』◆

 

      

◎メッセージ

 日本の医療は、急性期の病院だけが熱心であるが、退院してしまったら、突然冷たくなる。特に在院日数が短くなった昨今、ほおり出されたように感じる方も多いのではないだろうか。
 じつは医療を終えた後、次のイベントが起こるまでのプロセスが重要なのである。私は退院から次のイベントが起こるまでをプロセスケアと呼んでいる。その期間をどのように生きるかで、人生の質も、寿命も変わってくる。100歳以上の方が5万人に近づいたが、その98%は病気もちで、中には、がんサバイバーもいるというのである。楽しく生きることが100歳以上の寿命をまっとうする近道だと思うが、医療に関係のなく、知識もなかった人がどのように社会からサポートを得て、または自分で学んでいくのかなど、ぜひ学んでいきたい。

                             癒しの環境研究会代表世話人  高柳和江

◆日程
日時:2013年11月2日(土曜) 13:00〜17:00(開場12:30)
会場:日本医科大学教育棟2階講義室(東京都文京区千駄木1-1-5)
参加費:会員2000円 非会員3000円 学生1000円
◆シンポジウム内容     ※内容は変更されることがあります。     
1.「患者・家族への情報提供を模索する」
  石井保志 (健康情報棚プロジェクト代表)

2.「アピアランスケアで人生を変える
  〜患者さんの外見のケアを通して、社会に生きるを支援〜」
  野澤桂子 (独立行政法人がん研究センター中央病院アピアランス支援室)

3.「超高齢化社会を支える絆システムーICTを利用したコンシェルジェ事業
  穂積 恒(医療法人惇慧会理事長 外旭川病院院長)

4.「患者さんの生活と密着した医療コミュニケーション
  今高國夫(烏山診療所院長)

5.「退院後のプロセスとしてのリハビリ――必死に患者さんを診る」
  田島文博(和歌山県立医科大学医学部リハビリテーション科教授)
◆講師紹介

石井保志さん:「健康情報棚プロジェクト」は、"だれもが自分自身で体や病気について学習できる健康・医療情報ステーションを作りたい"との思いから2004年に発足。2005年6月には、東京都立中央図書館に約1,000冊の闘病記を寄贈し、公立図書館に初めて「闘病記文庫」ができた。また、治療体験記を病名から探せるインターネット上の図書館「闘病記ライブラリー」に全面協力。本の題名に病名が入っていない場合、何の疾患について書かれた本であるのかが判断つきにくいため簡単に探せないが、このサイトは「がん」「脳の病気」といった12の分類で本棚が現れ、本の背表紙をクリックすると目次などが表示されるすばらしさである。 http://toubyoki.info/index.html

野澤桂子さん:1996年〜1998年夫の仕事でフランス滞在中、患者のQOL向上のために外見の問題が重視されている医療現場に関心をもち、帰国後、臨床心理士資格取得。「外見と心理」を研究テーマに心理学の博士号取得。2002年より北里大学病院、2005年より国立がんセンターで、患者の闘病や社会復帰を心身両面からサポートするためのプログラムを実施。アピアランス支援で患者さんに元気になってもらう方法を日々研究し実践している。

穂積 恒さん:医療法人惇慧会理事長、外旭川病院院長。アートコレクターであった父の影響を受けアートに深い関心を寄せるようになる。アートを単に鑑賞する対象として捉えるのみではなく、アートによる人と人とのコミュニケーションの促進や地域活性化の可能性を追求。病院、緩和ケア病棟や高齢者福祉施設等を中心に展開されるアートプロジェクトは世代を超え、施設の壁を超えた癒しの空間をつくりだすことに成功し、全国から注目を浴びている。

今高國夫さん:いきいきと暮らす地域医療を求めて、介護保険制度のモデル事業から取り組み、茨城県内の訪問看護、リハビリテーション、プライマリケアなどの学会設立と連携体制の確立に力を注いでこられた。茨城県土浦市の烏山診療所は、「患者さんがかかりやすい、小廻りの利く、身近な診療所」。地域の施設や訪問看護、行政、ケアマネジャー等との連携を密にして、生活者として患者さんをとらえる基本的な視点に立ったプライマリ・ケア医療を形にしてみせてくださる医師だ。

田島文博さん:和歌山県立医科大学教授。発症早期からリハ科が主治医となり、発病・受傷当日からでも適切な全身管理のもと、リハをも含んだ最良の医療が提供できるよう治療に当たる体制を導入している同大のリハビリテーション科を牽引している。それと同時に、地域医療の中核としての役割を果たすため、巡回診療にも積極的に取り組む。パワフルに日本のリハビリテーションの最先端を走り続けている。専門:急性期リハビリテーションの効果、義肢装具に関する研究、高次脳機能改善のための研究、障害者スポーツの医科学研究、循環調節系における自律神経の役割に関する研究、マイオカインに関する研究、運動時免疫応答に関する研究、義肢装具の研究、ヒトにおける体温調節、服飾と動作解析、僻地医療に関する研究、温泉医学一般等。
和歌山県立医科大学リハビリテーション科HP

◆お申し込み方法
会員・非会員の別、お名前、ご所属(勤務先など)、ご住所、ご連絡先の電話番号、メールアドレス、またはファックス番号(どれかひとつでも結構です)を明記のうえ、癒しの環境研究会事務局あてにメールまたはファックスでお申し込みください。

            ※事前申し込み締め切り 2013年10月24日(木曜)

参加申し込み・問い合わせメール   Fax 03-3261-5990
(電話によるお問い合わせはお受けできません。何卒ご了承ください)

◆郵送の場合のあて先 

〒102-0073 千代田区九段北1-4-1 ブルックスビル1階
癒しの環境研究会事務局 「第55回研究会参加申し込み」係


お知らせに戻る