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会誌『癒しの環境』vol.14 No.2 (2009年11月30日刊行) |
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「色、かおりと癒し」 |
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〜最新号の巻頭言から〜 | ||
安全が癒しの基本であるという観点からすると、人間の嗅覚が一番の安全対策である。火事や腐った食べ物を感知する能力があり、危険察知にもっとも機敏に働く。ヘビは嗅上皮よりも主要な嗅覚器官(ヤコブソン器官)を持つ。鋤鼻器ともいうが、鼻腔と完全に連絡を絶った口の中にある。二叉に分かれた舌を頻繁に出し入れしているのは、空中の化学物質を舌に付着させ、鋤鼻器に運び匂いで危険を察知しながら進むのだ。哺乳類では一般的な嗅覚ではなく、フェロモン様物質を受容する器官に特化していると考えられている。ヒトにはないとされているが、キスしたがる動物であることから考えると、よくよく探すと、ひょっとして、その痕跡はあるのかもしれない。抗がん剤投与中は嗅覚が鋭敏になるのも、ターミナル期は匂いに過敏になるのも、五感がとくに研ぎ澄まされるからであろう。 |
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最新号・主要目次 『癒しの環境』Vol.14 No.2
CONTENTS 2009.11月
T.特集 「色、かおりと癒し」 −第40回研究会報告−
◆シンポジウム
創造する脳と色
東京女子医科大学名誉教授 脳神経センター所長 岩田 誠 芸術は認知症の人びとの心を支えるか
吉岡リハビリテーションクリニック院長 宇野正威 治す色、癒しの色、色を聴く
東京医療保健大学教授 高柳和江 香りで不安を癒し、元気になる
杏林大学医学部・精神神経科学教室教授 古賀良彦 楽しさの発見――アロマセラピーと痛みの緩和
医療netインテグレイト 日本アロマセラピー学会認定看護師 吉江由美子 U.第23回病院見学会記録
1. 医療法人社団和風会 千里リハビリテーション病院
“気づきの医療”から生まれた病院とは思えない病院
特定医療法人仁医会リハビリテーション科医師 中澤 信
医療と生活の融合という視点
ヤマギワ株式会社計画デザインセンターPDC 山本孝幸
2.医療法人友紘会 彩都友紘会病院
「人と寄り添う医療」への思い
島根大学医学部付属病院看護師 家本美佳
芸術は人を癒す――彩都友絋会病院の癒し
徳岡昌克建築設計事務所 両口 猛
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